おかしなはがきが、ある土曜日に夕がた、まねこのうちにきました。
いかりやまねこさま 五月三日
あなたは、ごきげんよろしほで、けっこです。
あした、おもろいぎょうれつありますから、お
いでんなさい。でずかめもてくなさい。
山ヌコ 拝
山ヌコがねぇ・・・・・
いかりやまねこは懐疑的になりながらも、おもろいぎょうれつに心惹かれていた。
「でも・・・」とまねこはひとりごちた。「いったいどこに行けば行列に出会えるのだろう?」
すきとおった笛の音がぴぃひゃらりぃ~と吹くと櫻の木のしたにだんながあらわれました。
「だんな、だんな。おもろい行列ってどこでやるのかい。」とききますと、だんなはケータイで話ながら、
「もっと東のほうでやるみたいだよ。」と答えました。
「ふ~ん、東ならぼくの行く方だね、おかしいな、ともかくもっといってみよう。だんな、ありがとう。」
「あ、一応プライバシーがあるから、顔はわからないようにしてくれよ。」
「わかっていますよ。」とまねこは力強く頷いた。

どうです? まったく誰だか判らないでしょ?(爆)
まねこがすこし行きますと、きゅうに誰かが呼び止めました。

「ちょいとおまち。」
「はい?」

「あたいの前を素通りする気かい?」
「あ、いや、その・・・・」

「あたいの萌えエプロンが気に食わないのかい?」
「あ、けっしてそんなことは・・・・んでもキクコーの制服も捨てがたい。」
いかりやまねこはすこしさくらんしたようでした。(爆)
「あんだって?」
「あ、いや、、空耳ですよ。(汗) それより、おもろい行列ってどこでやるのですか。」
「行列はもっと南だよ。早く行かないと始まるよ。」
「ありがとう!」

「かっぱどん、かっぱどん。どこでぎょうれつするのか、おしえてくれないか。」

「もっと南だぁ。」
「みなみへだなんて、二とこでそんなことを云うのはおかしいなぁ。」
けれども、まぁ、まねこはみなみの山を登ってみたのでした。

「ぜいぶんとのぼったけど、ぎょうれつはどうしたのだろう。」
まねこが不安になったそのとき、眼下の一角が華やかになりました。

「あ、行列だ! すごいすごい!」
遠い高みから見ると、行列はまるでジオラマの中のミニチュア人形が歩いているようでした。

お殿様の馬も子犬くらいの大きさしかありません。
まねこはうれしくなってデズカメのしゃったーを押し捲りました。
すっかり堪能した時、背後から声が聞こえました。
「とっておきの場所を案内したのだから、謝礼として塩鮭の頭を要求する!」

振り返っても萌え始めの新緑が眩しいだけ・・・・・気のせいだろう。
でも塩鮭の頭を要求したのは、あるいは山ヌコだったのかもしれない。
その後、山ヌコ拝というはがきはついに来なかったのです。
あのとき、塩鮭の頭を背後に投げておけば、あるいは・・・・・・
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